ブラッシングの重要性

第二章でお伝えしてきたように、 歯周病の原因は、細菌を含んだ歯垢にあります。
その歯垢を落 とすことが、歯周病治療にはなによりも 一番重要になります。
じつは、ブラッシングの重要なことの中には、歯垢をおとすだけでなく、それと同時に 歯ぐきを鍛錬 する必要があります。
じつは、歯周病の細菌を歯ぐきに入れないようにしていくために、とても重要なことなのです。

“いまさら、歯ブラシなんて”と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、しっかりと歯垢(プラーク)をとるブラッシングが、まずは必要なのです。

ブラッシングには “歯周病治療のブラッシング”“予防のブラッシング”があります。歯ぐきや歯が健全な状態であれば、悪くならないようにするために“予防のブラッシング”でむし歯と歯周病の予防のためのブラッシングでかまいません。

ただし、 歯ぐきが腫れていたり、すぐ出血したり、歯が動揺しているような段階では“歯周病治療のためのブラッシング”が必要になります。
では、どのようにすればよいのでしょうか。それを次の項目でお伝えしていきたいと思います。
      

   

ブラッシングの注意点

1.痛みが出ないように磨く
痛いのをがまんして、ゴシゴシとブラッシングをしてしまうと、あとで腫れてしまいます。
肝心なところが磨けないなどの弊害が出てきますので、痛みが出ないようにブラッシングしましょう。

2.出血させない
出血も、痛みとどうように、症状が一気に悪化したり、全身に悪影響を与える恐れがあります。
出血させないようにゆっくりと、やさしく、ていねいに磨きましょう。

3.1 本、1本ていねいに磨く
歯周病治療のためのブラッシングでは、歯と歯ぐきの境目を1 本1 本ていねいに磨く必要があります。
そのために、ブラッシングの時間は長くなります。

4.歯磨き粉は使わない
ていねいにブラッシングするためには、鏡を見て自分の目で見ながら磨く必要があります。歯磨き粉は、泡がじゃましてしまい的確に磨けないだけでなく、歯のエナメル質を削ってしまったりすることがあります。長い時間磨くためにも、原則的には使いません。唾液には免疫物質が含まれているので、唾液がいい歯磨き粉の代わりになります。

5.まわりの環境を整える
歯周病治療のためのブラッシングでは、長時間磨きを何ヶ月もする必要があります。今までどおりのブラッシングでは長続きはしません。また、治療開始してから慣れるまでは、どこをどうブラッシングするのかという自分自身での磨き方を会得していないので、鏡を見て1 本1 本確認しながらブラッシングします。
できることなら、机の上における鏡を用意して、お口の中をきちんと見える環境づくりをしてください。慣れてくれば、テレビを見ながら、本を読みながらでもかまいません。すべては、ブラッシングの的確さと時間です。